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入社6年目で初めて企業型DCの見直しをした話と、新入社員の人に伝えたい2つのこと

今回のエントリのまとめを最初に書いておきます!

  • 新入社員の方、もしあなたの会社が企業型DCを導入していた場合、初期設定の「元本確保型」や「定期預金」といった金融商品ではなく、できれば海外の株式などを扱った金融商品を選択するのがオススメです。
  • マッチング拠出は確かにお得ですが、人生には現金が大事なタイミングがあるので、支出と収入のバランスが自分なりに安定してから考えるのがいいです!

 

会社員をやっています。弊社は退職金制度がなく、代わりにといってはなんですが企業型DC(確定拠出年金)が導入されています。

企業型DCとは、毎月会社が従業員の年金口座で一定額分の定期預金or金融商品を積み立て購入するもの。60歳までは引き出すことができないのと、従業員が運用できる(年金口座内で金融商品を購入できる)、利益が出た場合は非課税というのがポイントです。転職するときは、転職先が企業型DCを導入している場合は持ち運べ、していない場合は個人型DCに移します。

この企業型DC、私は入社時に書類をもらったときは「ほ~ん(わかってない)」という感じでした。まず「企業型DCってなんやねん(思考停止)」。かつ「運用ってなんやねん(ほけ~)」という状態。金融商品を選ぶ際は、よくわからないのでデフォルトの「あおぞらDC定期預金」を選択していました。あおぞらDC定期は元本確保型の定期預金なので、年利は0.01%とほぼ増えませんが元本割れすることはないと書いてあるし、まあいいか……と。

そこから約5年、企業型DCの存在をほぼ忘れており、1年に1回やってくる運用記録(淡々と積み立てられているが特に増えもしない数字)を受け取るときと、「イデコ……ってやつが、あるんでしょ!?」と問い合わせてそのままよくわからなくて放置(企業型DCとiDeCoが両方入れるかどうかは人事に問い合わせなきゃいけない)するときしか思い出さない日々を送っていました。

今思えば……別に減ったって(会社が出している金なので)痛くないわけで、ここで海外の株式かなんかの金融商品を選んでいればよかったのですが、過ぎたことを言ってもしょうがない……

 

ここで新入社員の人に伝えたいこと1!

もしあなたの会社が企業型DCを導入していた場合、初期設定の「元本確保型」や「定期預金」といった金融商品ではなく、できれば海外の株式などを扱った金融商品を選択するのがオススメです。

企業型DCは金融商品を積み立てていくわけですが、同じように一定額を積み立て購入していく積み立てNISA的なものとは違い、途中で現金化ができません。スイッチング(購入している金融商品Aを別商品Bに切り替える)はできますが、それが指定できるタイミングはかなり限られていて、個別株やビットコインのように「安値で買って高値で売り、差額で利益を出す」ことはできません。考え方としては「将来成長が見込める金融商品を買っていって、そこの商品が成長したら利益が出る」というものです。

これはよく言われていることですが、日本と海外(先進国&新興国)の株価指数を比較すると、日本はほぼ横ばい、海外は伸びています。これから先のことを考えても、日本が諸外国と比べてもドカ~~ンと大きく経済成長するイメージは湧かないのではないでしょうか。

(↓その辺の話はこの本がすごくわかりやすかったのでオススメ。以前はアンリミに入ってたけど今はアンリミ入ってないようです↓) 

 もちろん爆下がりのリスクはある(コロナで株価が大変だったとき、海外株で全部運用していた人は一時的に元本割れしたという話も聞いた)のですが、元本確保型の商品を選択しているとほんと~~~~~に増えず、企業型DCの「運用できる」というメリットを捨てることになります。なので最初の1年くらいはよくわからなくてもなんらかの海外株インデックスのようなものを購入してみて、1年後の運用成績を見て調整するのがいいと思います。マネフォなどとも連携できるので、気が向いたらアカウント連携するのもちょっとうれしくなるかも。

私はブログエントリのタイトルにあるように、入社6年目で初めて「あおぞらDC定期」から外国株式インデックスにスイッチングしました。さっきも書きましたが1年目からこれを選んでいれば……と捕らぬ狸の皮算用してしまいましたね。

 

そして企業型DCにはもうひとつ、「マッチング拠出」という仕組みものがあります。企業が出してくれる掛金額は企業によって基準が違い、定額のパターンや給与比例のパターンがあります。この掛金額は最大5万5000円と決まっています。(※弊社は給与比例で、1万円前後からのスタートだった気がします)

マッチング拠出とは、この5万5000円の枠内で、さらに追加で従業員が金を出して積み立てることができるというもの。会社が出している額が2万7500円以下の場合はそれと同額まで、以上の場合は5万5000円の差額を出せます。

たとえば会社が毎月2万円を積み立ててくれている場合は個人は2万円まで、会社3万円の場合は2万5000円までということですね。

このマッチング拠出のメリットは、そこで拠出した金額が全て所得控除の対象になる(=住民税、所得税を減らせる)ところにあります。たとえば月に2万追加で掛金を自分で出した場合、60歳以降のいわゆる老後資金を年に24万円貯めながら、24万円分課税対象になる所得を減らせます。

デメリットは「60歳まで現金化できない」こと。年に24万円貯金していたら、いざとなったときにすぐに引き出して使うことができますが、マッチング拠出をしている場合は60までは触れないです。しかもマッチング拠出の額を変更できるのは年に1~2回で、「今月は2万円、来月は大変そうだから1000円」みたいな弾力的な変更ができません。

私は今年4月、変更できるタイミングでマッチング拠出をできる限りの満額に設定しました。…が、新入社員の人に伝えたいのは、これは↑↑↑とは違って、今すぐにはやらんでいいかもしれない!

 

これが伝えたいこと2~!

マッチング拠出は確かにお得ですが、人生には現金が大事なタイミングがあるので、支出と収入のバランスが自分なりに安定してから考えるのがいいです!

私は会社員になってからずっと収入と支出のバランスがとれておらず、貯金がほとんどありませんでした。ある日突然「あれ…お金のことを考えるの、アレルギーなくなったかも…」と天啓が下りてきてからバランスが取れるようになったのですが、それ以前はもうぐだぐだでした。

そんなタイミングでマッチング拠出なんてやっていたら、「やばい!今月2万たりない!」みたいなことが続出していたように思います。老後じゃなくて今経済危機だよ~…ってコト!?(コクンッ)

自分の月々のキャッシュフローの中で、まずは貯金を作る(月収3カ月分くらい/これがあると体調を崩して休職してもある程度踏みとどまれます)、貯金が安定してできるようになったらNISAなどをやってみる、というふうに段階的に改善していって、このキャッシュフローから1~2万くらいのまとまった額が触れない形でなくなっても1年は大丈夫だな……という肌ざわりを得られたら、マッチング拠出は確実にお得ではあるのでオススメです。逆に言えば貯金を作っていく中でだんだんお金のことがわかってくるはずなので、わかってから検討してもよさそうです。

 

最後に、新入社員じゃないけどずっと企業型DCを放置している人、そして定期預金型商品を選んでいる人! もしかしたらパスワードとか加入番号とか忘れてるかもしれないけど加入番号はメールボックス漁ったり人事に聞けばわかる可能性が高い! パスワードはだいたい再発行できる! だからできるだけ早く見直ししましょう。企業型DC、こわくないよ…(ナウシカ)。