他人が洗った皿を洗い直してはいけない
この間美容院に行ったら、家事の話になりました。そこの美容院は男女2人でやっていて、ふだん女性に切ってもらっているんですが、その日は男性の美容師さんが手が空いていて、我々の雑談に加わっていた。
私「結婚するなら最低限家事ができる人じゃないと生活が破綻しそう」
女性「よく『旦那さんが家事してくれない』って悩み持つ人いるもんね〜」
男性「でもさ、頼んでた皿洗いで、皿が汚かったらどうする?」
んん?
私「もう一回洗ってもらうかなあ」
男性「面倒じゃない?自分がやったほうが早い、ってなるよ。掃除とか洗濯とかもそうだけど」
私「えー、それって非効率的じゃないですか?洗い残さないようにしてもらうのがいいのでは?もしくは洗いきれてない皿はその人用にする」
男性「教えるほうが面倒じゃない?できる人がぱぱっとやっちゃったほうが楽じゃん。あとせっかく皿洗いやってくれたのに、指摘されたら気分悪くなるかも」
私「その後一生旦那さんの洗い残しを洗い直す人生は嫌ですよ」
男性「そういうもん?」
私「そもそも私の家事スキルがめっちゃ低いので、洗い直しが必要となる人とだと、マジで汚屋敷になりそう…」
雑談はこういう感じで終わったんですが、でもそのあとけっこうウーンと考えてしまいました。いろんなウーンポイントをまとめると、
・「皿の洗い残し」という、比較的スキルよりも意識でなんとかなりやすいものに対して、相手とのコミュニケーションを諦めてしまうこと
・私の性別が女というだけで、未来の夫よりも家事ができる想定だったこと
・「洗い残しがある皿を、当初の担当者以外が洗い直す」というムーブがどうもわりと一般的らしいこと
・家事について指摘されると「せっかくやったのに」という気持ちになりうること
あたりでしょうか。
私自身、皿の洗い残しをしがちなタイプなので、偉そうなことは言えないのですが、
皿が洗えない、洗い残しをする人間というのは、皿のきれいさに対する意識が低いからそうなるんですね。
そういう人間が自分で「ひょっとして…私の皿の洗い方、雑すぎ!?」「非効率的!?」と気づく可能性は著しく低い。
皿が洗えていないことも、誰かが洗い直していることも、全く気づかない可能性があります。
その場合、洗い直している人は、ずっと小さなイライラが溜まり、「皿洗いは自分がやるよ」と引き受けてしまいがち。
皿が洗えない人にとっては死ぬほどありがたいですが、まー皿が洗えない人間がその他の家事のスペシャリストである確率は低く、どんどん家事負担の分配が偏っていきます。
そういう生活をずっとやっていたら、片方にとって結婚・家族生活ってデメリットだらけのものになりますね。
なので、家事ができる側は、
・面倒だと思っても、家事についてのフィードバックをする
もしくは
・完全に代替となる家電製品を買う/サービスを導入する
を検討してほしい。食洗機とか全自動洗濯乾燥機とかルンパとかですね。我が家は母と私の家事スキルが低いので全ての導入が決まりました。
「自分がやればいいや」ではなく、教育か金か技術で解決をはかってほしい。
そして家事ができない側も
・家事に対する解像度を上げる
・家事の仕組みについて一回まとめて教えてもらう(「ゴミ出し」とはどこまでを指すのか?「洗濯」とはどの工程までが洗濯なのか?など。家事ができない人はこの認識が弱く、家事ができる人との衝突を起こす)
もしくは
・金を出す
という行動で意志を示していく必要があると思います。
この「洗った皿を洗い直す」話、会社の新人教育だとよくある話ですね。
私もいま会社でド新人で、皿をめっちゃ洗い直されているほうなのですが、これをあと1年繰り返していたら見放されるんだろうな〜という危機感があります。
会社だと危機感をもてるのに、家庭だと持てないというのは我ながら甘えだな。
皿を洗い直させないように頑張りたいところです。