月村了衛ハーフムーントークセッション@三省堂神保町本店
10月2日に行われた月村了衛先生のハーフムーントークセッションに行ってきました! 『影の中の影』発売記念!
当日の月村先生はゆるめのロングカーディガンを着ていてめっちゃ可愛かったです。どこかに写真上がらないかな……。
あんまり詳しく書くのもあれなので箇条書きでぐっときたポイントをメモしておきます。
・『影の中の影』表紙について
「よく聞かれるんですけど、表紙は僕じゃありませんから」ハイ
・『影の中の影』のプロットについて
「新潮社さんから言われたのは『新しいヒーローを作ろう』。最初は、公安のシステムを作った男を主人公にするつもりだった。システムを作っておきながら、公安を追われる。システムを知り抜いているがゆえの返し技で逃げ切る。ただ、家に帰って『ダメだこりゃ!』と思って現行のアイデアに」
・『影の中の影』が踏まえている作品
「『シブミ』をやろうと思った。『シブミ』は主人公が囲碁をやっていて渋みの境地、禅の心を持っているから強いんだという内容。冒険小説というのは主人公の魂の遍歴が読みどころ」
「『暗殺者グレイマン』も。グレイマンが行く先々で大変なことになる小説です」
「『燃える男』は、10分の8は男たちが挫折から立ち直るまでの話。残りでぱたぱたっと事件が解決していく」
- 作者: A.J.クィネル,A.J. Quinnell,大熊栄
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 文庫
- 購入: 8人 クリック: 98回
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(冒険小説って魂なんだよな)(読まなきゃ…)
・月村先生とプリンター
「私はプリンターが使えないんで、自宅でプリントアウトするときは妻に頼んでやってもらっている。妻が寝ている深夜はワープロを使う」かわいすぎるのでは…?
・『影の中の影』システマについて
「いろんな作品で武道を出しているので、もう種目がない。ロシアで主人公が鍛えられることを考えたとき、システマという武道と結びついていった」
「武道については『日本武術神妙記』が基礎をつくってくれた。2、3冊買っておけばよかった」
・『影の中の影』第1話とそのあとの雰囲気の違いについて
「1話はイントロで、不穏なことが起こる。それからヒーロー登場。自分の中にいろんな引き出しがあって、その中には松本清張も入っている。なので1話が言われてみれば社会派のようなタッチになっているのかも」
「評判がよかったので、このまま社会派で貫いた方がよかったか?と思いましたが、プロット通りカーガー必殺拳という展開になりました」
・社会情勢とのリンクについて、カチコミが心配されるが
「アサシンの派遣先として、単行本の奥付に担当編集の連絡先を書いておけばよかったです」後ろに座っていた編集Iさんが大変笑っていらっしゃいました
今、会いに行けるアイドル――月村了衛先生は今回も素敵でした。機忍兵零牙の電書版を(何年先になってもいいので)楽しみにしております……。