「本当は人類にこんな月村了衛を読んでほしいのだ」フェアを実施します
2015年早々に炎上することになった「本当は女子にこんな文庫を読んでほしいのだ」フェア(現在はフェア撤回)。サブカルマンのマウンティング、一昔前のスイーツ(笑)観、村上春樹や伊坂幸太郎や東野圭吾を軽視するミス研的な価値観など、いろいろとツッコミどころしかなかったために、案の定派手に炎上することになりました。
しかし、リアル書店はありとあらゆる方法で本を売るのが仕事。今回はやり方が悪すぎて無事に炎上しましたが、「こんな人にこんな本を読んでもらいたい!」という思いは責めるべきではないように思います。
というわけで、勝手に「人類にこんな月村了衛を読んでほしい」フェアを開催します。
■機忍兵零牙
次元を制する謎の軍団・無限王朝に抗する忍び・光牙が亡国の姫と若殿を守って戦う話。
おそらくニンジャスレイヤー好きにオススメというのがいちばんキャッチーだがあまりその方向で評価してもらいたくないので複雑な気分
■機龍警察
対象人類:警察小説好き、ロボット系SF好き、冒険小説好き
「機甲兵装」とよばれる武器が浸透しつつある至近未来で三人の〈傭兵〉がロボットに乗って戦う話。みんなつらい過去がある。
おそらくパトレイバー好きにオススメというのがいちばんキャッチーだがあまりその方向で評価してもらいたくないので複雑な気分
短編集も出たばっかです。傑作揃い。
■コルトM1851残月
対象人類:時代小説好き、父子の愛憎小説好き、全人類
江戸時代の商人が銃という切り札を持って闇社会を生き抜いていこうとするが……という話。
この小説面白すぎるんだけどあまりに完成されていて「完成されている……死ぬほど面白い……」しか言えないのでもっとたくさんの人に読んでもらって「完成されている……死ぬほど面白い……」以外の感想を聞きたい。
■土漠の花
対象人類:冒険小説好き、自衛隊小説好き
ソマリアに派遣された自衛隊が現地の権力争いに巻き込まれて壮絶な逃避行をする話。
おそらく「集団的自衛権に対する警鐘!」というメッセージを前面に打ち出したほうがキャッチーではあるのですがその方面であんまり評価されて欲しくはないので複雑な気持ち
■NOVA+ バベル
対象人類:ポケモン好き
ポケモンマスター大森望さんが面白い作家ばっかりを集めて作ったSFアンソロジー、厨パ(褒め言葉)
ほかにもたくさん出ています。人類、いっぱい月村了衛を読んでほしい。