『タモリと戦後ニッポン』近藤正高さんにインタビューしました
『タモリと戦後ニッポン』(講談社現代新書)の著者、近藤正高さんにインタビューしました!
『タモリと戦後ニッポン』は、タレント・タモリについて深く掘り下げただけではなくて、タモリを通して戦後史(特に戦後カルチャー史)を見ていくような内容。
90年生まれの身としてはタモリのイメージは「いいとも」や「Mステ」で見せる顔くらいだったんだけど、『タモリと~』を読むと「いいとも以前」のタモリの姿や、「ヨルタモリ」「ブラタモリ」での評価の流れも見えてくる。しかも、そのタモリの評価の変遷が、日本のサブカル文化の「これが面白い」とされているものの潮流を反映している……という構成になっていて、めちゃくちゃおもしろい。
特に気になったのがタモリとタモリを巡る男たち。私の目が腐っているというのはもちろんあるんですけど(スミマセン……)みんなタモリが好きすぎるのでは…!?ということが気になって、著者の近藤さんはその辺りをたくさん伺いました。
そう言われてみると、タモリはホモソーシャル(男性同士の強い連帯感系)から出てきたようなところがありますね。
赤塚不二夫とタモリの関係は、師弟関係とも違うちょっと変なもの。これは本には収められなかったエピソードですが、人の別荘でタモリと赤塚不二夫が一緒に雪の中へ全裸になって飛び出して行ったりするんです(笑)。
この辺りを伺っているとき、「なるほどなるほど~!!!!」となりました。
ただ、私の腐った目はおいておくにせよ、タモリは不思議な存在で、『タモリと戦後ニッポン』はその不思議さに真正面から向かい合っている本。
タモリ好きなら絶対に読んで損はないし、タモリが嫌いな人も読んで損はないなと思います。
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